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今回はある命題の証明をして、証明のコツを軽く説明します。
次の文は正しい文です。
「正三角形は二等辺三角形である」
正しいかどうか、つまり真偽の判定ができる文のことを命題といいます。英語ではPropositionといいます。上記の文は真偽の判定ができて結果は真(True、正しい)です。
ではどうやって真偽の判定をして証明をするのでしょうか。
こういう時はまず定義を確認します。証明をするポイントの一つは定義を確認することです。
正三角形はすべての辺の長さが等しい三角形です。二等辺三角形はある二つの辺を選んだ時に、その二辺の長さが等しい三角形です。言い方を変えると2つの辺の長さを比較した時に、等しいものが存在するということです。
では早速、証明しましょう。
正三角形であれば、どの二辺を選んでも、その二辺の長さは等しくなります、なぜなら定義より正三角形は三辺の長さが等しい三角形だからです。ここで二等辺三角形の定義を確認すると、ある二辺の長さが等しい三角形ということなので、正三角形は二等辺三角形の定義を満たします。したがって正三角形は二等辺三角形です。
たまに正三角形と二等辺三角形の見た目だけで、この二つの図形は違うものだと思う人がいます。同じような例として、正方形と長方形があります。「正方形は長方形である。」は真です。この証明は同じようにできるので割愛します。
普段から定義を確認しましょう。しつこく確認するのがちょうどいいくらいです。